今年から、地元の市民林業士の活動をはじめました。
俗に言う「木こり」。
具体的には、
放置されて荒れた山林を整備するボランティア。
かつて、木材が儲かるということで、
スギ・ヒノキを植えまくって
人工林が爆発的に増えた時期があったそうです。
もう、50年以上前の話ですが。
しかし、その後の安定成長期への移行等による
需要激減の影響を受けて、
どこもかしこも管理されずに放置されて荒れ放題に。
その結果、
良い木材は取れなくなるわ、
山の土壌は弱くなるわで
近年の土砂災害多発の原因にもなっているとか。
そして、これは講習を受けて一番驚きだったのですが、
「実は、一度人間が手を加えた山は、
未来永劫、人間が面倒を見続けないといけない」
んだそうです。
でも、林業は「危険で儲からない」仕事の代名詞とのこと。
だから、「業」としての担い手が全然足りず、
市民林業士のようなボランティアに頼るしかない。
本来なら、こういうのこそ、
お上が予算つけてやるべきことのはずやけど、
お上のお金の使い方が奇天烈な感じになっているので、
何とも残念な状況になっているのが現状なんだそうです。
もっとも、ぼくの場合は
そんな殊勝な意気込みで始めたわけじゃなくて、
ただ、普段PCとにらめっこしているので、
もう少し、自然に触れる機会を作りたかったからだけなんやけど。
でも、自然ってすごいね。
今日は炭を作るための薪をカマドに入れる作業をしたんやけど、
死んだはずの枯れ木も、人の手を加えると、燃料として復活する。
そう思うと、なんか神々しいものを感じてしまって、
「もしかしたら、人間もそうなんかもな〜」
と勝手に妄想が膨んでしまった。
それにしても、
「人生100年時代」の折り返し地点に差し掛かろうとしているのに、
自然の中で生きる知恵を、これっぽっちも持ち合わせてない。
炭の作り方はおろか、
木の名前もわからん、
どのキノコが食べられるかもわからん。
ほんまはこういうのこそ、
学校で教えるべきなんやろうけどなあ。
おれは一体今まで何をしてきたんやろうかと
真剣に考えさせられてしまいました。
人生後半戦の「木こり」活動、なかなかいいですよ。
新しい仲間もできるし。